何事もあんまり期待値は上げすぎない方が良いです。
人間の満足度のポイントは『その人の中にそもそもある期待値よりも、ソレが上だったか下だったか』です。
飲食店で例えると、最初から期待もなく、このお店はマズイんだろうなと思ってやってくるお客さんの場合、そこまで美味しくなくても、普通ぐらいの味だったら、満足度はかなり高いです。
逆にお客さんがここのお店は世界で1番美味しいらしいという情報で来られた場合、そこが仮に世界で5番目の味だったとしても、客側の期待は世界で1番だったので、不満が残ります。
もしくは、僕は旅行に行くとなると、前日の夜にワクワクで眠れなくなるレベルで期待値を上げすぎるので、楽しかった旅行の思い出はゼロです。
他には、学生の頃など、夏休み明けの始業式の日、好きな女の子に会うと、夏休み中に作り上げられた妄想の中のその子が現実を凌駕してしまっているので、「あれ…こんな子だったっけ??」と、セルフ肩透かしにあっていました。(失礼な話だ)
勝手に期待しといて、その期待通りにならないと不満に思う。人間とは身勝手なものですね。
さて、昨日は店長募集の記事も書きましたが、今日は日替わりマスターの募集に関してです。
Tom's Cafeでは、『週1から自分のお店を持ちませんか?』をコンセプトに、日替わりマスターの制度で営業しています。
例えば一晩中ゲームをしている曜日もあれば、LGBTの方たちの集い場になる曜日もあります。
色々なイメージを持った方からの応募をお話をうかがうのですが、そして、上に書いた話に繋がるのですが、ハッキリ言って、あんまりウチのお店に対して期待値は上げない方が良いです。
それは「期待するな」ではなく、あくまで現実と折り合いの付いた期待をして欲しい、適正なところで見て欲しいという願いです。
大概の場合、日替わりマスターさんは、ちょっとおかしいレベルの期待を持ってお店にやってきます。
まだその期待の矛先を自身に向ける分には良いと思うのです。
それを満たそうと、努力なりなんなりするわけなので。
そもそも期待がなければ、行動につながりません。
期待する事、それ事態は大事です。
ただ、店に対して過剰なまでの期待を持たれると、店側もキツイ。
特に設備面。
例えばウチが蕎麦屋だったら、何でパフェグラスがないんだと言われても、「そりゃ蕎麦屋だからだよ」で済むのですが、
カフェだとパフェグラスがない場合、カフェ側に不備があるように感じますよね。
カレー皿、グラタン皿、鉄プレート、スープ皿、どれをとっても、カフェって用意してそうですよね。
蕎麦屋は100年前も100年後も蕎麦と天ぷらとカツ丼を販売していると思うので、蕎麦屋に対する認識は年代性別地域差はとくにないと思います。
ただ、カフェに関してはコーヒー以外の全ての商品が、その時のトレンドだったり、ノリみたいなものに左右されているので、年代や性別や地域によって、カフェのイメージって統一感がないのです。
それぞれのカフェにあって然るべきだと思っているものが、全部揃えてあるカフェは存在しない。
これがこの世の真理です。
お店に対しての期待値が適正なマスターさんの場合、あると思っていたものがなくても、そりゃそうだわなで済むのですが、
期待値爆発マスターの場合、「何でないんだよ。あって当然だろ」となります。
また、完璧主義者のケースが多いので、それないと計画が全て崩れてもう何もかもが全部台無しレベルの困り方をします。
そして、店に対して、「普通置いてある。買ってくれたら絶対に使う。売上は絶対に上がる」と言う訳です。
店側はそう言われると買います。
例として、店の倉庫には使う予定のない食器だったり調理器具だったりが数百枚と眠っています。
それはTom's Cafeのリニューアル前から数えて10年の中で、さんざん言いくるめられた歴史の賜物です。
今、僕はそのホコリをかぶったトレンド遅れのろくでもない食器だったり、まるで使い方の分からない調理器具だったりを、何がどこにしまってあって何個あるのかを管理するよう命令を受けてしまい、システムづくりに四苦八苦しています。
また、うちのお店は元々、毎朝ホウキでササッと掃除をしてたのですが、今ではクイックルワイパーとダイソンの掃除機のあわせ技で何十分も掃除をしています。
このろくでもない提案した連中はもう店にはいなくて、ホウキで良いと思っていた僕が、毎朝、毎朝、面倒くさい思いをしながら、掃除をしているのです。
ぶっちゃけていうと、ホウキだけでも、そこまで変わらないというのが現場の意見です。
ただ、買っちゃったからには使わないともったいないしという理由だけで、毎朝、毎朝、面倒くさい思いをしながら、掃除をしているのです。
大概の場合、期待値爆発している人は、現実が見えてないので、案の定、経営がうまくいかず、長く続きません。
そうなると、当人にとっても不幸だし、店側も不幸だし、僕の数えるお皿の数も増えるのです。そして、掃除の行程も増えていきます。
毎朝、毎朝、面倒くさい、朝の儀式がより複雑を極めるのです。
最後に、スヌーピーの言葉でしめたいと思います。
「配られたカードで勝負するっきゃないのさ、それがどうゆう意味であれ。」
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4月から店長不在のまま漂流営業をしているTom's Cafe。
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